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日々の楽しい出来事を忘れぬうちに。夕暮れの茜色の空が大好きです。


by m-bintang
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ミネアポリス秘蔵浮世絵展と鹿の行進

昼で仕事が終わったので奈良県立美術館へミネアポリス美術館秘蔵浮世絵展を見にでかけました。
同美術館は米国中西部のミネソタ州にあり、全米屈指の日本美術コレクションを誇るそうです。
浮世絵は質の高さと保存状態の良さで知られ、わが国で紹介される機会がありませんでした。
great ukiyo-e masters とあるように春信・写楽・歌麿・北斎・広重の巨匠たちの作品が並んでいました。
江戸時代の浮世絵をほぼ年代順に追っていくような展示で、それぞれの絵師の特色が見て解るような作品が揃えてありました。

「見立」っていう言葉を初めてしりました。
現代において「見立(みたて)」とは、物事の判断や選択をする場合によく使われます。
江戸時代の「見立」には、あるものを別のものに「なぞらえる」ことをさすほか、浮世絵では独特の意味を持っていて
「なぞらえる」あるいは「置きかえる」一種の遊びであり、
江戸時代の人々の機知やユーモアを見ることができます。

鈴木春信  <見立太田道灌>
 太田道灌が鷹狩の途中で雨に遭い、立ち寄った民家で蓑を借りようとしたところ、山吹の枝を差し出された話を題材にした 見立 。
この時、道灌は山吹の枝の意味するところが分からず、家臣から、
 「七重八重花は咲けども山吹の 実のひとつだに なきぞ悲しき」(兼明親王・後拾遺和歌集)
この和歌にかけて「蓑ひとつない」ことを伝えたかったのだろうと聞かされ、己の教養のなさを恥じ、以降、歌道に励んだという。
 しかし、この絵の娘は 縄のれん をかき分けて立っている。 入口に縄のれんを下げているのは、なにか商売をやっている家でなのではないかな?
 (あいにくだけど、うちには、蓑ひとつもないので、雨が上がるまで、座敷へあがっていってくださいまし...)

ウィットに富んでますよね。
閉館までゆっくりと浮世絵を見てきました。
保存状態もすごくよくて、堪能しました。

ミネアポリス秘蔵浮世絵展と鹿の行進_e0037055_22492569.jpg
外へ出てまた日もあるので、奈良公園から興福寺を散策してきました。
北円堂が特別公開されて運慶作の像が見れるはずだったのですが
時間が遅くてみれませんでした。
ミネアポリス秘蔵浮世絵展と鹿の行進_e0037055_22483317.jpg

ミネアポリス秘蔵浮世絵展と鹿の行進_e0037055_22485621.jpg

建物からシカが一匹ずつ出てきて、縦列で行進してます。
どこから出てきたの?とたどって見てみると、、トイレでした。


それにしては、そこらじゅう鹿のフンだらけです。(笑)
一列で行進していく様がおかしくて笑えてきました。
奈良公園のほうへ向いて歩いていきました。

家から奈良公園まで以外と近くて50分もかからずに帰れました。
今度は朝からゆっくりと来てみたいものです。

先週の木曜は、梅田、日曜は津、そして今日は奈良と
ここ一週間で3つも美術展をみることができて幸せな一週間でした。
by m-bintang | 2008-05-01 22:49